就活で内定貰うために「特別な経験」は本当に必要?ガクチカを考える上で大切にすべきこと。


 
 
就活で志望企業の内定を得るために、ESや面接といった選考は避けて通れぬものです。

中でも特に、「自己PR」「学生時代に力を入れたこと(以下:ガクチカ)」はほとんどの企業の選考で聞かれるといっても過言ではありません。

周りの学生と差別化を図るためにも、海外留学・ビジコン・長期インターンといった、学生時代に”特別な経験”をしていないとダメなのだろうか…と不安に思う就活生も多いことと思います。
 
 

「尖ったガクチカなくして、早期内定獲得」戦略の全貌に迫る。

ともちん
本記事執筆にあたって、前回に引き続き、わたしの友人のみずき君に協力してもらいます。
みずき
みずきです!よろしくお願いします!
 プロフィール
・18卒 私立大学文系学部
・就活時期: 大学3年の5月~大学3年の2月
・受けた業界: IT、人材業界中心に特に絞らず見ていた

 
ともちん
確かみずきは、大3のの2月にはもう内定持っていたんだよね。一般的な就活生と比べて時期的にかなり早い!

大学時代は、一体どんな活動をしていたの?

みずき
うーん、バイト趣味TOEICの勉強旅行…とかかな。
ともちん
え、ほんとに?!

早期に内定獲得する人って優秀層に多い気がしていて、そういう人って留学やビジコン優勝みたいな”尖ったガクチカ”を持っているのかと思っていたんだけど…!

みずき
それはね、かなり大きな誤解!

「ガクチカが奇抜で尖っているかどうか」は、選考を突破するためにそこまで重要じゃないから。

ともちん
大学生活で頑張ったことが「サークル」や「アルバイト」の人にとっては、かなり気になる内容になってくると思う!インタビューさせてください!
みずき
ぜひぜひ!

今回は、「尖ったガクチカを持っていなかった僕が、就活の選考で大切にしていたこと」について話していきます。
あくまで僕の話は一例ですが、みなさんにとって少しでも参考になれば嬉しいです。

 
 

 

①ガクチカは尖ってなくてもいい。伝えたいメッセージを明確に。

ともちん
ESや面接でガクチカを言うとき、一体どうアピールしてたの?
 
企業に自分をアピールする手段として、尖ったガクチカがあることって強い武器になりうるものだと思ってたんだけど…。
みずき
僕の場合、尖ったガクチカがないことに関して不利に感じたことは全く無かったよ。

確かに、印象に残りやすいという点では有利になりうるかもしれないけど、本質はそこではないと思ってる。

ともちん
え、じゃあどうするのが本質?
みずき
ガクチカや自己PRを話すときは、「エピソードベース」ではなく「メッセージベース」で考えることが大切。
これはガクチカが奇抜であろうがなかろうが、選考の時に心得ておくことだと思う。

 

 
◆エピソードベース
:学生時代に頑張った経験の中から、話すことを見出す。「何を頑張ったか」の部分を重視すること。
 
◆メッセージベース
:伝えたいこと(自分の価値観や特性)を考えた上で、それが一番現れたエピソードを探す。「どう頑張ったのか」を重視すること。
 

 
 

みずき
要するに、選考官ウケしそうなエピソードを語ろうという意識で臨むのではなく、
自分がアピールしたいこと(価値観・性格・強みetc)を考えたうえで、それが最も如実に現れた経験を話そう
という意識が大切。

ともちん
なるほど…。
 
エピソードベースになってしまっている例として、保険業界に行くために「休学して保険の資格の勉強に尽力したこと」をガクチカにしなきゃいけないと思い込んでるとか?

みずき
まさにそう。

別に業界や企業に合わせに行く必要はないし、選考官が知りたいのは「中身」や「その人の人となり」だからね。

 
 
 

実例:ガクチカは「塾のアルバイト」

彼が、実際の選考で話していたガクチカの概要がこちらです。
 

◆メッセージ
:人に寄り添って価値提供することにやりがいを感じるということ
 
◆エピソード
:塾講師のアルバイト
 
 
みずき
ある生徒の冬期講習を5コマ担当することになったんだ。
初めは勉強嫌いそうだったし、塾も嫌々親に入れられてるようだったけど話していくうちに良い子やなって思った。
みずき
だからこそ、その子がより楽しくより勉強に取り組んでもらうためにはどうしたらいいかすごく考えたんだ。
そこで僕は、2つのことを意識するようにしたよ。
 
 

①勉強以前に、対人関係において信頼関係を構築した。

みずき
塾に行くことが楽しいって思ってもらうことが最善策だと思って、初めはその子の好きな話をしてた。
みずき
そこで「勉強は嫌だけど塾で先生と話すのは楽しい」って思ってもらって、塾に行くハードルを下げたんだ。
 
 
 

②授業も楽しいと思ってもらえるように工夫した。

みずき
塾講師をしている以上は勉強してもらうことは必要だから、勉強を教えるときにも生徒の好きな話題とかで例えたりした。
 
 
 

生徒の成績が2倍にUP。自分にとってのやりがいの定義に気づけた。

みずき
上記2点を意識して指導したら、模試の成績が以前の倍に上がった。
みずき
これだけでも十分嬉しかったんだけど、最後の授業の後に手紙を渡されたんだ。
そこには「先生のおかげで英語が好きになりました。これからも頑張ってね。」って書いてあって。
もう家の勉強机に飾っちゃうくらい嬉しかったよね(笑)
みずき
この経験を通して、「人に寄り添って何かすることって、僕にとってのやりがいだな」(=メッセージ)って感じだんだ。
 
 
 

自分らしさ・伝えたいポイントが現れている経験なら何でもいい。

みずき
たった5日間の取り組みだし、別に徹夜してまで尽力したわけでもない。

でも、「人に寄り添いたい」という僕自身の思いや特性がありのままに現れたエピソードの1つなんだよね。

ともちん
なるほど。
「エピソードが突出しているか否か」や「その対象に取り組んだ期間」といった表面的な内容は案外どうでもよくて、大切なのは中身なんだね。

みずき
そうそう。
「どう工夫したのか・その結果どうなったのか」という具体の部分は人それぞれ違うから、しっかり説明すれば周りと差別化もできるよね。

ともちん
自分の価値観や強みや特性が現れた体験を、順序立てて、素直に話すことが大切なんだね。
 
 

 
・「企業ウケしそうな奇抜な経験」を無理くり探そうとしなくていい
 
・「何をしたか」より「どう取り組んだか」という部分を順序立てて説明する
 

 
 
 

「再現性のあるエピソード」であることをアピールすべし。

ともちん
さっき「内容より中身」っていったけど、エピソードの中身は具体的にどうあるべき?
みずき
「常にPDCA(Plan→Do→Check→Action)を回してきたか」

②「自ら考えて決断してきたかどうか

これらは、業界や企業規模に関係なく基本的にどの企業も見ていると思う。

 
 
①: 入社後、仕事をするにあたっても、成果を出せるかどうかを測るため
 
②: 終身雇用という前提が崩れつつある今の時代、受身や指示待ちではなく、自ら思考・行動していける人かどうかを測るため。
 
 
みずき
ガクチカの具体的な中身として、この2点を伝えることが大切。
内容が尖っていようがなかろうが、意識すべき点だよ。
 
 

 
・企業が求めているのは、「学生時代に奇抜で尖った経験をしてきた人」ではない。
 
・「再現性のある成果を出したこと」や「主体性」をアピールできれば、ガクチカの内容ははバイトやサークルでも全く問題ない。
 

 
 
 

不安を払拭するために今からできることはたった1つ。

みずき
ここまでで「ガクチカは尖ったものでなくてもいい」という話をしてきたけど、それでも就活を目前にして不安になる人はいると思うんだよね。

「自分には、自信を持ってアピールできる経験がないのかもしれない…」って不安に思ってる人は、今からなにかしらやってみるのも悪くないと思う。

ともちん
実際、みずきは不安だったの?
みずき
僕の周りには、学生団体の運営とか様々なことに挑戦していた友達が多かったんだよね。

だから就活当初は特に、彼らと比べたら圧倒的に何もしてこなかった自分に劣等感を抱いてた。
もちろん今まで頑張ってきたことはあるけど、今思えば努力量のわりに質が伴なっていなかった気がするし、とにかく不安だったんだ。

みずき
でも高校時代の部活とかを通して、何かに対して愚直に努力することで感じるやりがいや楽しさは分かってた。
 
そういう感情を体感するためにも、就活への不安を払拭するためにも、何か新しいことに本気で挑戦することで自分を変えたいと思った。
ともちん
そこから、大3の夏休みに1ヶ月の長期インターンに参加することに決めたんだね。
みずき
うん。
1ヶ月間本気で打ち込んだことによって、そこでの経験や学びがガクチカや自己PRの1つにもなったよ。

ともちん
不安を解消するには、実際に手足動かして行動するしかないよね。
 
そういえばみずき、就活対策のために行動し始めたのも大3の5月とかなり早かったもんね。
みずき
そうそう、頭の中で考えているだけでは現状は何も変わらないからね。マインド論ではあるけど、行動を起こすことは本当に大切だよ。

何かしら新しいことに挑戦してみるとか、今自分が取り組んでいることをもっと突き詰めてやってみるといいと思うな。

 

 
・今からでも間に合う。不安や焦りといったマイナスな感情をエネルギー源にして、一歩踏み出そう
 
・早めの準備・対策をしよう
 

 
 
 

おわりに

 

ガクチカの内容で迷う就活生が多い気がしますが、企業ウケしそうで奇抜なエピソードをもってアピールする必要はありません。

案外、尖ったガクチカを持っている人こそ見落としがちなポイントですが、いちばん大切なことは、ガクチカの中身と伝え方です。

表面だけ奇抜であればいいのではなく、内面の基本的な部分をしっかり詰めて臨むことが大切です。

 

今回の記事が、今後就活を控えているみなさんにとって、少しでも参考になっていれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
 
 

 

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ともちん

都内のベンチャー企業で働いている社会人1年目女子です。 就職活動・大学生活・人生哲学を中心に、書きたいことを書きたいままに綴る雑記ブログを運営中。 時に悩みながらも、自分らしく前進していく人生の過程すべてをコンテンツ化しています。

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